◆◆◆ 075 ★ 新橋・キッチンミナトさんでの展示の様子 ◆◆◆
2004.2.16
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行こう、行こうと思いながら、何点かの作品が乾くのを待っていたアタシ。
春一番に乗って、新橋、キッチンミナトさんまで行ってきました。 マスターとどんな関係か? それだけは、教えられないわぁ。うふふふふ。 展示されているのは油絵4点と、銅版画が一点である。 |
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額に入れられた絵はこんなふうに飾られていて、展示された様子は、『作品が、思いのほか小さいな』というのが感想でした。
オジャラよ、『カキフライ』や『オムライス』や、『ヒレカツランチ』のメニューに完敗だぜ。 実力の無さを実感。やはり、人間というのは、食い意地には勝てない。『花よりダンゴ』というのは、このことなのか? それにしたって、もう少し、大きい作品に差し替えさせていただこうかしら。(アトリエにあると、邪魔なので) そんでもって、『参考までに、絵はいくらなの』かと聞かれる。『全く買う気はありません』というような聞かれ方で、(そういう人は多い)アートが高すぎて、生活との距離がどれくらい離れているのかと感じずにはいられない。 『大中小とあるので、額付・税込み四万、三万、二万、位でどうかなと思っているんですけどね。このレベルの作品は、どーせ、欲しいという人はいないですよ。』 大は8号程度。 中は、F4号。 小は、F3号の小作品である。 『はははははっ。そんなもんなんですか・・・。』と安堵の笑いが広がる。激安だぜ。 人間は、安すぎる絵というのも不安に思うものらしく、価格設定というのは、全く奥が深い。 |
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絵の価格というのは、陶器なんかに似ていて、原価がとても安価な品物なのだ。
(オジャラの場合、制作時間が、極端に短いという、別な側面もある)
その筋の人たちが、絵の価格をどうやって決めているのかという話になる。 画家の出身大学(当然に美大)や、展覧会の入選履歴なんかで、自動的に価格は決まっているものらしい。 芸大卒は、号●万円。 ××美大卒は、号◆万円。 △△△展入選は号▲万円。 みたいにね。(噂) そんで、展覧会に入選を続けていると、その号の価格というのは、値上がってゆくようである。(アタシの独自調査によるもので、ホントかどうかは解りません) しかし、美大も出ていないし、賞の入選も経験の無いし、個展の経験すら無いアタシの絵など、誰が相手にしてくれるというものでもない。 今月の初め、とあるアーティストとお茶したときに、『画廊の取り分が9ということもある』という話を聞いた。 画廊のレンタル料も払い、更に、販売手数料を9も取られてまで、ホントウに、個展を開くべきなのか、アタシにはまだ解らない。 10万円で作品が売れたとしても、1万円しか作家にはお金が入らないということなのである。 |
電子本を自前出版したのも同じ理由からなのだが、作者に金が入らないというのは、業界構造に問題があるからに他ならない。自分の本なのに、作家に一銭も入らないという、出版業界にアタシはアタマに来ているのである。
お金は、販売者より、作者により多く渡るべきだろう。 フツーの感覚である。 それが、作家にはほとんどお金が入らないという構造は、日本では、作家も、画家も育たないということなのだ。 だから、才能がありながら、自分の道から離れた場所で生きなければならない人生になる。 そうして、そういう世の中に、アタシはアタマに来ているのよ。 金が無い人は、世に出られないというのは間違っているのだ。 才能があるのであれば、作品は、必ず認められる。 そういう世の中にならなければならない。 そういう世の中であるはずだし、もし認められないとすれば、それは、作品の力が足りないからに他ならない。 |
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レンガの壁に、天使の絵が掛けられた。
そうして、お店の中は、全体的にオジャラワールドになりつつある。 人の店なんだけどね。ある種の乗っ取りかも。 この作品は、額縁選びに苦戦した。 アタシは、この額は、絵に対して大きすぎるんじゃないかと感じたが、額縁屋のオヤジは、『この絵は、これくらい派手な額でイーヨ。』 などといい始め、額縁選びのバトルは更に続けられたのだった。 安い木枠の額には、どうにもマッチしない作品で、人生最大の大作は高くついた。 この作品は、二万円位で売りたいけどなあ。(額も油絵の額よりも高いのよ。) そうして、油絵と同額なので、銅版画は、ゼッタイに売れないだろうと、絶望的になる。 オジャラよ。アンタの価格構造の方により、問題があるんじゃねーのかよ。 はぁ。 絵が一枚売れると、画材が大量に買えるので、オジャラも、バイトしないで済むからね。 その方が、アタシも幸せなのよ。 画家というのは、絵を売るのが生業なのである。 |
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新しい焼酎が並んでいたので、つい撮影してしまう。『最近、イモ焼酎ブームなんですよ。品薄らしいんでね、ウチでも扱うことにしました。』
などと、マスターは、イモについて語り始める。 イイチコや二階堂でアタシは、十分幸せだけどなあ。 第一、芋焼酎、マスターがこんなに買い占めているから、世の中が品薄になるんじゃないの? 営業努力というのは、地味である。 マスターは、お店で、絵が欲しいというお客様がいたら、売ってくれると言ってくれた。あり難い。 でも、お食事を楽しむ場所なので、作品に値段を貼って展示するのは、アタシの方からお断りする。 レストランの品が無くなるからである。 お邪魔だと思い、お店から『額縁の箱』も引き上げてしまったので、展示即買をご希望の方は、額縁を包むバスタオルと、額を入れるバックか紙袋をご持参でお店に行ってください。ご好意で置かせていただいているので、あまり面倒なお願いはできないのです。 お代金を支払えば、その場で作品を引き取れます。 アート作品は、必ず現物を見て、さらに、よーく考えてから買いましょう。男とは別れても、絵は、一生身近な場所に飾られるという場合が多いです。 ホントウに好きな作品なのか。自分に必要な絵なのか、一生大切にできるのかを考えて、それでも欲しいと思ったら買いましょう。そんな作品、滅多にお目にかかれるものではありません。 お客様の購買指導も欠かさないオジャラ。 洗濯機を買うのには、量販店に行けとか、その際には、メジャーを持参しろとご指示を下さる、ネットのカリスマ様のようなきめ細やかさである。 |
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