◆◆◆ 015★銅版画_再び ◆◆◆
2003.8.13
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文房堂のグループ展の、作品搬入は8月30日なので、それまでに、少なくとも一枚は完成させなければならない。
バリから持ち帰った、ちょっと磨きかけ(だけど、傷があって、作品製作をあきらめた)の銅版を取り出して、もう一回、磨いてみる。 まあ、これで作るか。 細長い銅版は、絵を描くには、ちょっと構図を考えさせられる。 どんな絵を描こうか?どんな文字を入れようか? そう考えている時間が一番楽しい。 |
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銅版は、グランド(防食材)を塗られて、温めて、一度防食材を、版に定着させている所。
一旦調理した鍋モノなどを保温する電動の品を使ってみたのだが、温度の上がりがイマイチで、思うように、グランドが溶けてくれない。 うーむ。 ガラス越しだからだろう。 明日アルミのプレートなどを持参しよう。 一旦溶かした防食材が、完全に乾いたら、今度は、下絵をニードルで、銅版に描きこんで行く作業となる。 |
8.14
ひーたん |
今朝、友人からメールが届き、猫の写真が送られてくる。
この前、アトリエに来てくれたときに、猫の写真を頼んでおいたのだ。 なにせ、モデルは、ウチの猫ばかりで、どうも、飽きてくるのよね。 でも、こちらのお猫様は、黒白だからあな。 木版にしたときに、どうなるのかしらぁ。 片方だけ足が出ている構図がいいわぁ。 それにしても、顔デカぁ。 写真をプリンタで印刷して、アトリエに出勤。 |
写真は、ジョグジャコレクションのシルクバティック。 アタシは、大量に布を買った上に、ホームページで店を紹介したので(客がきて)、親父はアタシに感謝して、帰国時に、お土産としてプレゼントしてくれたのだった。 白い布なので、かけるのは汚れるかなあと思いながら、お部屋も明るいし、気分もいいので、やはり、飾ることにする。 |
今朝は、リサイクルゴミの日で、ビールの空き缶を捨てに、ゴミ捨て場に行く。
おおっ。せんべいの空き缶発見。 アタシが、アルミの板を探していたことを神様は忘れてなかった。(アタシはすっかり忘れていたのだが・・・) せんべい缶は、とてもコンディションもよろしく、雨に打たれていた。 こっ、この缶は、銅版を温めるほかにも、フタして、版の保管もできるわぁ。素晴らしい。 などと、感激しながら、ゴミ置き場の缶を失敬する。アルミ缶を町内会から盗む貧乏親父並みの生活だ。 そうして、ゴミ置き場から、せんべい缶を持ってきた位で、こんなに喜べるアタシって、やっぱ、幸せな性格だと、思わずにはいられない。幸せって、人それぞれねえ。 とりあえず、アトリエにて、缶のフタを洗い、早速、銅版はその上に並べられ、温められる。 これ、ソフトグランドかなあ。ハードかなあ?一年以上前のグランドだけど、使えるのかなあ? などと、かなり、いい加減な記憶の中で、オジャラは、版に絵を書き入れる作業にとりかかるのであった。完成が心配だ・・・・。 |
『黒と白の猫』 作品の出来を見る限り、銅版画じゃなくて、木版画を習うべきだったという気が、かなりしている。 |
木版画 初回の摺り。(早) 銅版画の版は、アタシの場合、4-5時間腐食するので、その間、横に積んであったベニヤ板で、『ひーたん』を作成。 写真の通り彫っていったら、刷り上りが逆になっていた。 たははは。基本的な事を忘れてるわねえ。 初回の摺りのあと、鼻のまわりや、足をもう少し白くする。 摺りは、多少濃い液と、新しいバレンを利用してみたけど、黒い色は、期待していたようには紙に乗らないのだった。 ふむふむ。『刷る前に、紙を20分湿らせろ』 はぁ。何て面倒なんだよ。 しかも、和紙なので、銅版画用の厚紙を、水にドボンと漬けておくだけとはワケが違う。 和紙を挟む紙に霧吹きして、その間に印刷用の和紙を挟んで伸ばせなどと、なんとも、具体的に、紙を湿らせる作業についての指示がある。 いいテキストである。 とりあえず、もっとちゃんと黒を出したいオジャラは、素直にやってみることにする。芸術って、遠いわぁ。世界のムナカタも、やっぱ、和紙を紙に挟んでぬらしたりしたんだろうか?などと、気になって仕方がない。 |
8.13撮影 |
バリ島から帰国すると、自宅前にあったボロ屋の一部が壊されて、駐車場になっていた。 玄関やベランダから見る空量は、60%程増量し、空を見上げるたびに、何か、得した気分になる。 銅版の腐食は、4時間経過して、一枚を腐食液から引き出して、グランドをはがしてみるが、イマイチなので、もう一枚は、あと1時間腐食を続けることにする。 その間、頼まれている本の表紙の絵の案を二枚描き、湿った和紙で、再度木版の摺りにチャレンジする。 おおっ。黒がちゃんと紙に乗っているぜ・・・。うーむ。今度は、インクが強すぎて、彫りが弱くなるのか。どうすっぺ・・・・。 悩み尽きず、試行錯誤の暮れてゆく |
8.15
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今朝は、朝から、大量の雨で、出かける気にならず、家でパソコン。
辰爺のご遺族から、写真利用オーケーのお手紙を頂いたので、早速、本を完成させる。 やはり、この写真達は、一見の価値あり。 素材さえあれば、何冊でも作れてしまうというのも、電子本の魅力だろう。 辰爺は、書道などもやっていらしたらしく、お家には、大きな書道用の硯が残されていた。 オジャラはその硯を、現在、使わせていただいています。もう、今では、すっかりアタシのモノのように、机の上にデンとしています。 写真の裏にあった名前から、著作権者と思われる方が一名判明した。有名鉄道写真家のお父上のうようである。(ネットで教えてくださる方がいた) それであれば、直接確認を取って、利用の可否を確認しなければならない。あたしも、別に許可なく無断利用をしたいというワケではない。確認のしようがないときに、どうするのかを考えていたが、方法がなかったのである。しかし、写真のレベルがハンパではないので、公開しないのももったいないという品なのだ。 著作権者の方をきっかけに、他の方と連絡が取れることを期待。インターネットというのは、スゴイと感じる一瞬である。 |
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