◆◆◆ 銅板の傷を消そう ◆◆◆

銅板の傷は、ある程度の傷であれば、消すことができます。

ま、傷が出来ないようにするのが一番なんっすけどね。

銅板を磨く道具っす。

●ピカール

●Wenol

ピカールは、ヨーカドーでも買えます。

画材店だと高いです。

Wenolは、ハンズで買いました。確か、1本800円もして、驚いた記憶があります。

これが、問題の、キズアリの銅板です。

白く輝いた所は、アタシが、バニッシャーで、キズを押しつぶした結果、シミを増やしてしまった箇所です。

銅板に、Wenolを乗せて、ボロ布(といっても、ホコリや砂は厳禁。洗ったTシャツや肌着などがいいっす。)

で、ちょっとずつ傷の周りを磨いてゆきます。

このほか、2000番のサンドペーパーを使い傷を伸ばし、更にピカールで磨き上げたりもします。

バニッシャーで、丁寧に、穴をふさいだりもします。

『傷よ、消えろ、消えろ』と念じながらやるのだそうです。(これは、お教室で教えていただきました。アタシも、そうしています。)

ネバリ強く、傷を消すと、ま、こんな感じっすね。

自分の顔が映る位、ピカピカっす。

この版は、出来がいいんで、メッキして、面を強くしようと思います。

自分でやります。当然に。(貧)

左のお道具は、ハンズで買った、自分でメッキが出来る道具。

『めっき工房』

これは、買ったときは、乾電池式でしたが、オジャラは、従兄弟に頼んで、直接、ACアダプターで、電源から、電気を供給するように、改造していただいた品です。スイッチもつけました。

本体は確か4500円程度で、アダプターは800円スイッチは、200円でした。

液を、電気分解して、銅板に定着させる、カンタンな品です。

このほかに、脱脂液、ニッケルメッキ液が必要です。

この液がメチャクチャ高くて、ニッケルも、脱脂液も、ほんのちょっぴりで1000円もしました。

それから、液を銅板につけるスポンジも、ほんのちょっとで1000円もしました。

はぁ。

最初に脱脂液で、銅板を電気分解させながら脱脂し、水で洗い、よく乾かします。

その後、メッキ液を付けて、また、電気分解しながら、メッキします。

あんまり、最近うまくメッキできないっす。

でもまあ、こういう方法で、銅板の表面を強化できるってことで、大切な版は、メッキして、傷が付きにくい状態にする方法があるというのをお知らせします。

メッキすると、腐食以外でできた小さい傷なんかは、印刷されなくなりますし、刷る時に、版に傷もつかないんで、版のコンディションがいいときには、オジャラは、メッキすることにしています。

上手く刷れるのか、刷ってみます。

ま、ニッケルメッキすると、腐食していない傷とかは、かなり目立たなくなるんです。

不思議ですねー。

それから、一生懸命消した顔の傷なんかも

刷るとこんな感じっすね。

この版は腐食が深いので、下の服の部分なんかは、かなり明るい赤インクなのにもかかわらず、ちょっと茶っぽくなっていますね。

でも、一番いいのは、腐食する前に、ニス止めして、傷やピンホールがつかなくなるようにするというのが一番です。

続けて、メゾチントプレートを使った、メゾチント技法についてご紹介します。