一晩熟成させた、オリジナルインクちゃん達。

これは、まだプレートオイルを入れて練りこんでいない、固い状態。

実際に使うときには、インク750gに対し、プレートオイル30mlを足して、更に練り上げる。

そんでもって、刷りの具合を見ながら、もしまだ固い場合には、さらに、プレートオイルを足して調整してゆくを繰り返すのだそうです。

今日は、まず、作りたて、固いインクだとどうなるのかという『トレビアの種』に挑戦です。

インクを革ローラーなる品で、ホットプレートの上で銅版に乗せてゆきます。

この、革ローラー。初めて見ました。

高いに決まっています。特注品ですから。

ローラーでインクを詰めた後、水で一旦、インクを冷やして固めます。

水気を新聞などで拭き取ったら、今度は、寒冷紗で吹き上げてゆきます。

結構まくが残る感じでした。

寒冷紗は、白い紙の上で、余分なインクを取り除きながら、すこしずつ、銅版の表面のインクを取り去ってゆきます。

寒冷紗で、こんな感じに仕上げたら、今度は、ロール紙というので、更に吹き上げてゆきます。

カリスマ刷り師の、このスピード、解ります?

おおおっ。マンガみたいだぜ。

紙を取り替えながら、何度も吹き上げます。

スピードもアップっ。

ピカっと来たね。

これなのよ。

これが、プロの刷り師のなせる神業らしい。

スゲーっ。

刷りで金取ってる人って、初めて見たわぁ。

圧は、バッチシかけて、フェルトを引っ張りながらプレスしてゆきます。

マジっすか?

そんなに圧かけちゃうんっすか?

そんでもって、3種類のインクでもって、刷り上げた作品たち。

インクごとに、マジに差があるのよねぇ。

粒子の大きさとか、色とかね、刷りあがりも、拭き取りにも、差があるのだわさ。

そんでもって、この段階で、固めのインクに、プレートオイルを足して、少し柔らかくしてから、インクは、参加者にお土産としてプレゼントされました。

そういえば、インクを練る大理石もプレゼントされていた。材料費2000円は、きっと、赤字だろう。

このあと、プレートオイルをそれぞれのインクに足して、更に練り合わせました。

本当です。

写真取り忘れました。ゴメンナさい。

プレートオイルは、銅版画用という専用のがシャルボネールから出ているみたいです。

リンシードオイルの不純物を焼いて、粘度を高めたモノなので、アタシは、アトリエにあった、スタンドオイルというのを使ってみようと思っています。基本的には同じっす。

もし、ゆるい場合には、新聞紙などで油分を少し取り去ってみることにします。

そうして、ビールを頂きながら、最後に、センセイに、インクを自分で調整することの重要性などを講義していただき、講習会は終了。

ディープな2日間だったわぁ。

オジャラは、自分の作品をカリスマ様に見ていただき、刷りやインクのアドヴァイスを頂く。

更に、メンバーの方々にも、カラーインクをどうやって作っているのかなどの、秘伝を教えていただく。お得な企画だわぁ。

初めは高いと思った講習会だったが、オジャラが抱えていた、『インクが柔らかすぎて、刷りで失敗してしまう』という問題は、解決される目処が立った。

頑張るわ。うん。

それにしたって、マニアックな講習だぜ。

OM版画工房設立7年目にして、初回のインク作成講座。

ご紹介頂いた、ヤギ姉さま。快く引き受けてくださったカリスマOさま。何故か、インターネットで昔からお話していた、怪しいおじさん。素晴らしい作品を見せてくださったプロのアーティストの皆様。ありがとうございました。

オジャラの銅版画は、更なる深みにハマッたようである。金は続くのかよ?