◆◆◆2004-047 椎茸の袋とテンプレート ◆◆◆

銅版のサイズ  縦12.5cm × 横11.5cm

 印刷枚数  ****枚
 作成日   2004年12月7日 

 作成方法  テンプレートを利用しCD用マジックで数字を描画した上にしいたけの袋(プラスチックの網)を裂いた品で巻きつけてエッチング

網目模様がもう少し出ると思ったんだけどなあ。

 インク    黒

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2004.12.7

今年ももう終わりだよねー。

銅版画のお教室も、あと残すところ一回となる。

作田センセイは、高知国際版画トリエンナーレで大賞を取る。

先日、個展に来てくださったときに結果を尋ねた時には『聞かないで下さい』などと話されていたので、そのあと知ることになったのだろう。

センセイは、こちらから聞かないとご自分の話は全くされない方で、ご苦労が長かったのだと思わされる。

優れた作品というのは誰にでも解るのだが、その前に、どこかに出て、見てもらわないことには、優れているのか優れていないのかも解らないということのようである。

私は、先生の作品の凄さには早くから気づいていて、たぶん、5年くらい前から収集活動を始めていた。途中バリ島にいた時代には物理的に買えなかったが、今でも、展覧会の度に、一枚づつ買うのを楽しみにしているのである。(といっても、小さいのしか買えないけど)

変な話だが、それくらいスゴイ。

私には絵の価値が解る。

それは、絵がいくらなのかが解るということとは違う。

その絵が優れているかどうかということが解るということだ。

そうでなければ、作家として、自分が優れた域を目指せない。

そうして、その世界を自分が手に出来るかどうかというのとは、全く違う話なのだと、改めて思わされる。

センセイ、おめでとう。

去年は、センセイも筋の良い画廊と契約できて、いよいよ作家デヴューなさった。

今年は賞も取った。

来年はきっと、飛躍の年になると思う。

先日の個展を訪ねてくださったときに『ここまで来るのに20年かかりました』と話されていた。

ご自分の道を曲げずに精進された結果だと思う。

自分の道を行くというのは難しい。

『人がどんな作品を作っているのかを知ることは大事だけど、真似をしたから、自分が上手くいくとは限らない。人が良いと評価してくれた作品と、同じような作品を作り続けたからといって、評価がいいとも限らない』

今日のお教室で、センセイはそう教えてくださった。

芸術家は、自分の世界を持ちながら、新しいことにもチャレンジしなければならないということのようである。