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通じる英語を学ぼう.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.

by おじゃら りか

■■■ 第6話 ■■■ 聞くだけで英語が話せるようになるというのはホントウか?

英語の教材の会社で仕事をしているというと、多くの人に、イロイロな質問をされます。

たとえば、「聞くだけで英語が話せるようになる」

というのはホントウか?とかね、そういう話をですよ。

アタシの個人的な答えは、

「聞くだけでもし、英語の力が上がるのだとすれば、それは、英語を聞き取る力はアップする。

話す力とは全く違う技術であり、もし、話せるようになりたいのであれば、話すことに特化した、別な学習も取り入れないとダメだと思う」

と答えます。

会話を成り立たせるには、相手の話している内容を理解するということが必要です。

そのためには、こちらも、相手が何を言っているのか聞き取れる力がある。

それは、会話の一つの条件です。

でも、こちらが言いたいことを、口から、声を出して相手に伝える。

ということがなければ、会話は成立しないんですよね。

相手の言った事が理解できるというのは、まあ、本を読むようなものですよね。

先方の言い分をこちらだけが理解できますけど、こちらの感想や意見は、書き手には全く伝わりませんからね。

ですから、「英会話を楽しみたい」という方は、こちらの意思を相手に伝えられるようにならなければなりません。

日本の英語教材の販売者は、「楽して覚えたい」というお客様の強い要望により、「楽して英語が身につく教材だ」などと、短絡的な販売を繰り返しているということに、危惧を覚えますね。

いいんですけどね。

それは、資本主義ですから、仕方のないことなんです。

でもさぁ、楽して、聞くだけで英語がしゃべれるようになるのであれば、日本人全員が話せるようになっていると思いませんか?

自分の英語が、なかなか相手に通じない。

だから、会話が出来ない。

だから、何か、画期的な教材に出会いたい。

そういう話が繰り返されているけど、どの教材もたいした効果が無い。

だから、次の教材がまた売れる。

そういう話だってことですよね。

いいんです。出版者の戦略としては、間違っていないと思います。

一発で英語が話せるようになってしまっては、他の教材が売れなくなってしまいますもんね。

でも、そういう実態に気づいて、力がつくかもしれないという教材があるのであれば、やっぱり試してみたい。そういう方は以下も読んでみて下さい。

日本語だって、たいして難しい話なんかはしないんです。

A「おはようございます」

B「おはようございます。いい天気ですね」

A「よく晴れましたね。洗濯物が良く乾きます」

まあ、朝なんて、こんな話ですよね。

全く必要のない会話ですけど、日本人なので、しないというワケにもいきません。

こういう、シンプルな、短い単語で構成された英語の日常表現を、英語では「CHUNK」と呼んでいます。

杉本(スギーズ)先生は、この、CHUNKを沢山記憶することによって、英語がポンポンと出てきて会話が弾んでゆく。

という理論を発表されました。

宝島社から発売された「英語チャンク学習法」という本です。

この本は、ホントウに日本人に合っている学習法だなと思います。

嫌まあ、他の教材が悪いって言ってるんじゃないんです。

ただ、「聞くだけでは、英語は話せるようにはならない」というのは、個人的には、間違いが無いと感じています。

「英語を話せるようになるためには、英語を話すための学習も必要だ」という理解が、正しいのです。

イロイロな教材がありますけどね、どんな教材だって、買ってもやらなければ、英語なんて話せるようにならないんです。

教材には、それぞれ目的がありますからね。

テストの点数を単純にアップできる教材とか、難しい単語を沢山覚えるタイプのテキストとか、旅行用英語とか、ビジネス用語に特化した単語集とかね、まあ、そういうふうに分かれているんです。

アタシもイロイロな英語の本を買いましたけどね、読まない、勉強継続できないというのも多いっすよね。笑。

それは、本がつまらないですから、しかたないんです。書いている人もつまらない人なんです。

でもまあ、本屋さんには沢山の教材が売られていますからね、その中でも、自分が最後まで楽しく学習できそうだという、そういう教材を選ぶのが一番だと思います。

あとはね、「英語を話せるようになりたい」

という漠然とした目的の人は、ダメですよね。

英語を日常的に使わないので、できるようになったりしないんですよね。

目標は、最低でも、「外国に旅行に行った時に、辞書なしで、自分の意思を通じさせ、先方が言ってくれた答えも聞き取れる」

という部分に目標をセットしておきましょう。

日本の英会話講師に、自分の(カタカナ)英語が通じるのはアタリ前なんです。

そこが目標で、英会話教室に満足してはいけません。

あくまでも、カンタンなやりとりを外国で、英語として誰にでも通じるというレベルを目指すべきです。

ここを間違えなければ、そのための勉強法というのは、そんなに多くないんです。

アタシがバリ島にいたときに、「英語教師」という日本人のご夫婦がいらっしゃいました。

白人のオネエさんが、「Do you have a time?」

と聞いてきたのですが、彼らは、何のことかサッパリ解りませんでした。

これは、「時間を持っているか?→今何時ですか?」という意味に取ります。

アタシは、英語教師さんが時計を持っていたので「時計を見せてあげてよ」と指示を出すと、白人さんは、「Thanks」と言って去ってゆきました。

難しい英字新聞なんかを脇に抱えて歩いている人なのに、たったこれだけのやりとりも通じないという日本の英語レベルの現実に、気絶しそうになりましたけどね。

たとえばこれが、「what time is it now?」なら通じたのかもしれませんけどね、そんな教科書通りの英語をネイティブが話してくれるとは限りません。

同じ話でも、イロイロな表現をするというところに着目して、カンタンな日常表現の幅を広げてゆく。

それは、そんなに苦でもなく、難しくもないのに、会話力がアップしてゆくという素晴らしい方法だと思います。

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