*-*-* 初心者にオススメの画廊 *-*-*
雑誌社から取材を受けたけど、掲載されなかった話をまとめてみました。
あれだよなあ。
HPを持っているとイロイロなことがあるけど、出版系の人も大変ねー。
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とある雑誌社から、「画廊に行ってみようという特集を組むので、インタビューさせてほしい」というメールが来る。 そんでもって、こちらから電話をして、いくつかの質問に答える。 記事が載れば名前を載せてくれると言うし、テーマ的には「普通の人にアートをもっと身近に感じてもらえる」内容の話だったので、電話だけだと、ピンとこないと思うので、いくつかの有益な情報をメールでも送ってあげた。 何日かして、この話は全く掲載されないことになったというメールを頂く。 ということで、アタシが送った有益な情報は、自分のサイトでご紹介しようと思う。 インタビューの内容とかは、マズイかもしれないので、知りたい方はアタシに直接聞いてね。たはは。 今まで、このコラムに書いてきたことと重複する分もありますけど、アートフェアとか、チャリティー系版画展の話なんかは、まだご紹介していなかったし、ご参考になる方も多いと思いますんで。 自分が書いたメール文(著作物)なんだし、掲載しないという連絡が来たんだから、文句は言われないだろう。 |
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(これから画廊に足を踏み込むときのコツみたいな記事らしかったので、最初は値段の安い版画系からスタートすると良いという理由で、)初心者の方にオススメの画廊、不忍画廊さんをご紹介します。 東京駅から徒歩で3分くらい、日本橋からも5-6分です。 アタシも、イロイロ見ていますけど、変な画廊もイッパイあるんで、筋のイイ所をご紹介します。良心的だと思います。 その他、版画中心の、養清堂画廊さん http://www.tokyoartbeat.com/archive/venue/F1682570.ja どちらも安心してお買い物できると思います。 養清堂画廊さんは、扱っている作品数も多くて、お値段も幅広く置いています。 初心者の気軽な作品探しは、まず、こちらからというのが良いのではないかなと思います。 初心者の人は、まず、筋のいい所に一歩足を踏み入れてみるというところからスタートするのがいいと思います。 (ここで、アタシが何をもって筋が良いと、記者の人に紹介したのかは、アナタも、イロイロな場所で、作品を1枚買うというのを繰り返せば判ります。 画廊には格というのがあり、購買行動を通じてのみ判る部分もあります。ワタシが理解できてきたのは、一年半位経ってイロイロなところで買い物をするようになってからですけどね。アナタがこちらが良いと感じるかどうかとは別ですけど、画廊というのはイロイロあるワケで、少なくとも、収集をしているアタシが体験している、「良いと考える画廊」をご紹介してあげようと思っただけなんで、その辺、ご理解よろしくお願いします。) このほか、ヒロタ画廊とか、77ギャラリー、オーギャラリー、ギャラリー椿、かわまつさんなんかは、版画の収集家のお友達の間で話題になってますんで、気になる展覧会があったときには、足を運んでみてください。(アタシは、こちらでは買ったことないっすから、一応その程度の情報ってことで。) もし、ギャラリーに行ったときに、どうやってこのお店のことを知ったのか聞かれたら、「おじゃらさんのHPで紹介されていました」 とお伝えくださいね。(*゜▽゜*)ノ
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画廊に一歩足を踏み入れる。 まあ、まず、これが第一歩だと思います。 その時には、当然ですけど、買う気で行きましょう。 版画でしたら、小さい作品であれば1万円前後から買えますので、気に入ったのがあったら、手ごろな価格のを一枚買ってみる。身近な場所に飾ってみる。 (いやまあ、画廊に行ってみるというのが大事ですけどね。そのついでに、とりあえず、一枚持つというのも大切なんです。最低でも、買う気で行かなければなりません。買うか買わないか。画廊めぐりというのは、作家さんと、自分のサイフとの戦いの場でもあるのです。買おうという気持ちがないと、画廊めぐりというのはたいして面白くはありません。) 間違っても、価値がわからないままに、何十万もする版画作品をいきなり買ってはいけません。 どんなモノでも、練習というのがあるんです。 安い版画で、画廊で絵を買うという訓練をしてみるということです。 店員さんとのやりとり、額をどうするのか、そういう話も含めて、絵を買うという練習をしてみましょう。 アート作品を身近に置くと、良い気が流れてきて、気持ちがとても豊かになります。 それは、時計や手帳のように、毎日身近にあり、生活を共にする宝物に育ってゆくのです。 「絵が良いものだ」というのが体感できると、もう少し良い品物が欲しいという気持ちになります。 アートを所有するというのは、運命の出会いなのです。 画廊巡りをするというのは、人生をかけて付き合える、お気に入りの一枚というのを探す旅ということになります。 そういう作品には、一生に一枚、出会えるかどうかじゃないかと思います。 ですから、こちらも真剣に探さなければなりません。
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そのためには、こまめに画廊をチェックしたり、アートの情報雑誌を見たり、美術館などに足を運ぶようにもなります。 今まで知らなかった画家さんの事を知る、どんな材料で描かれているのかを知る、画家さん本人と会って話しをする。 一枚の作品をきっかけに、アートの世界はどんどんと広がってゆきます。 版画の情報紙としては、版画芸術が有名です 画廊にブラリと行ってみたいということでしたら、 美術の窓 http://www.tomosha.com/books/mado/newest.html 月刊美術 月刊ギャラリー などがあります。 雑誌の価格帯もイロイロあるんで、アナタのご予算に合わせてまず、雑誌を一冊買って、気になる展覧会に足を運んでみるというのからスタートするのもいいかなと思います。 一度画廊の雰囲気が掴めれば、次からは怖くなくなります。 慣れると、どんなに小さな画廊でも、どんどんと入って、買わずに出てくることが出来るようになります。(買わないのが普通です) 値段の事が気になるかもしれませんが、ちゃんとしたところは作品に値段がついています。 もしくは、一覧になって、入口近くの壁とか、机に貼り付けてある場合が多いです。 大切な事は、絵をきちんと見るということです。 作家さんは、どの作品も真剣に作っています。(中には、展覧会の期日に合わせて、あわてて作った作品というのも混在している場合があります。) 絵を真剣に見る。 その為に画廊に足を運んでください。 優れた作品を作れる作家さんであっても、経済状態が物凄く悪いのです。だから、お値段も安くて、いい作品であったら、是非買ってあげて欲しいです。それは、作家さんを育ててゆくという意味での購入です。 でも、欲しくない作品を買ってはいけません。 それは、絵に対して失礼というものだからです。 どんな人にも好き嫌いがあるのです。 だから、イロイロな絵が存在しているのです。 自分が欲しいと思える作品に出会うまでは、絵を買ってはいけません。 絵を買う時のポイントは、初心者の人は 「好き・嫌い」 「買える、買えない」 「飾りたい、飾りたくない」 という、単純な判断で良いと思います。 値段が高すぎる作品は、どんなに良くても、買えないのです。 値段だけが不当に高いという場合だって無いわけではありません。無理しないで、手に届く出会いからスタートするべきです。 よく解らない作品については、「解らない」ままで構わないと思います。 無理してはいけません。 ただ、見続けていると、「解る日」というのが来るかもしれません。ですから、アートを見るときには、そのことを心の片隅に置いておいて、「その作品が、何故良いと評価されているのか?」を考えるということを忘れてはいけません。 でも、解らないものは、解らないで構わないのです。 迷っているのであれば、買わないということですね。もっといい作品と出会えるかもしれませんから。 絵は、何があっても借金して買ってはいけません。 生活必需品ではないのです。心のゆとりの象徴のような品です。自分の生活レベルにあった作品を身近に置く。これが正しいと思います。 そんな感じです。 失敗するのが怖い人は、高すぎる絵を買わないことです。 絶対に失敗したくない人は、買う前に、作家さんの入賞暦や、参加している画壇のことを調べたりするべきです。 そうして、その絵の価格が、妥当なのか、安いのか高いのかというのを、自分で判断できるようになるのが、当面の目標だと思ってください。 |
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画廊には、入り口付近とか、ドアの外などに、ポストカードなんかを置いてある情報コーナーがあります。 そのポストカードをもらって、気になる展覧会にも足を運んでみる。というのも、画廊巡りの楽しみです。 雑誌などには掲載されない、掘り出し物の情報が沢山あるのです。 画廊をいくつも回っていると、アートの値段はそんなに高くないものもあるということが解ってくると思います。 手に届く場所にある作品からスタートし、どんどんと鑑識眼を磨き、若い作家さんを応援してゆく。将来は大ブレイク(安く買った品が高値に)なんてこともあると思います。 アートを所有するという楽しみは、飾るというだけでなく、ほんとに奥の深い世界です。 多くの方に、その楽しさを知っていただけるきっかけになればよいと思います。 画廊のほかにも、アーティストと親しめる、アートフェアなる存在があります。 ゲーサイ、デザインフェスタなどは、作家さんが直接ブースを借りて、作品を販売する場所です。 アートフェア東京 など、画廊が集まって、お買い得品を販売するイベントというのもあります。(画廊の常連になると、チケツト送ってくれます) また、チャリティー版画というのを狙うというのも、初心者にはオススメします。私も、一番初めに版画を買ったのは、この、版画展のチャリティー版画という品でした。 国内で最も格式のある作家さん達が集う展覧会で、こちらでは 毎年チャリティーの版画が大量に販売されます。 一流の作品を安価に手に入れるチャンスです。 もう一つ、チャリティーの版画展があります。 http://www.cwaj.org/HTML/index_J.htm http://www.cwaj.org/HTML/PrintShow_01J.htm こちらの展覧会は、版画の作家さんたちが大部分を寄付という 形で運営されています。 質、量ともに、素晴らしく、初心者の方にはオススメです。 こちらのカタログを求められて、版画作家さんのことを調べてゆくというのは、楽しい作業です。 見るだけでも楽しいですし、お値段も作品のレベルから考えると安いです。 どうぞ、ご参考になさってください。 |
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とまあ、こんな感じの内容でした。 これから、絵の一枚でも買ってみたいという方のご参考になれば良いかなと思います。 アタシは、自分で作品の製作・販売もしていますけど、このコンテンツは、収集を通して自分が経験してきたことを、かなり冷静な観点から作っていると思います。 絵を集める、買うという行為は、作るという行為と全く違うものだからです。 買う人の気持ちが解らないと、売れる絵など描けないということなんです。 イロイロな絵のことや、作家さんの事を知ると、「世の中にはイロイロな選択肢がある」ということも受け入れられます。 どんな絵を買うのかは、お客様が決めることなのです。 そういうお客様の中の何人かが、ワタシの作品が好きだから買いたいと思ってくださる。 まあ、そういう日が来ればよいと思っているわけです。 でもね、他の人の絵が売れたからといってね、ガッカリするということでもないんです。 イイ絵に出会えてヨカッタっすね。 心からそう言えます。 アートとは出会いのモノですしね、見るたびに嬉しいものなんです。 |
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画廊をめぐっていると、本当にさまざまな作品に出会えます。 作品との出会い、作家さんとの出会い、画廊の客の入り、扱い筋のばらつき。 イロイロなことが見えてきます。 ワタシは美術館にも頻繁に足を運んでいますけど、画廊においてある作品の方が良いことすらあるのです。 画廊の中には、アーティストを食い物にしているという所もあれば、どんどんと育ててゆくというところもあります。 どんな展覧会でも良いというところもあるし、良い作品だけを扱うというところもあります。 そういう、画廊の質の違いというのは、自分で足を運んで見て、体感してみることでしか知ることはできません。 一番ついていないのは、価値の無い作品を高値で買わされた、詐欺まがいの商売の被害者です。 それでも、もう少し買うことに慎重になり、もしくは、買う前に、もう少しマーケットのことを勉強すれば、買わないという決断が出来たのです。 アート業界への不信感は、何百年にも渡るということもあり、それが、一般の人からアートから遠ざけてしまっていなあと感じます。 失敗して、痛い思いをした人が、頑張って勉強して、鑑識眼をつけてくることもありますしね。 少なくとも、アートのことが気になって、このコンテンツをお読みなのでしょうから、まず、画廊に最初の一歩を踏み入れてみてください。 そうして、壁に飾ってある作品に近づいて、ゆっくりと見てみてください。 値段をチェックするのをお忘れなく。 息を止めなければ見れないような作品も、下手糞な作品も、明らかに手を抜いたという作品も、是非買いたいという作品も、一緒に並んでいる場合だってあるのです。 この作品の価値からすると、今ついている値段は安いとか、高いとか。 そういうことまで判ってくるのです。 一つ一つを眺めて、自分なりのアートの価値観を築き上げてゆく。 これが、収集の醍醐味だとワタシは思います。 そうして販売者は、アートが多くの方の身近な場所に置いて頂けるよう、もっと頑張らなくてはならない。 そうも思います。 そういう気持ちで、この「アート雑学」を書いています。 読んでくださってありがとうございました。 私の知人が、「版画の楽しみというのは、美術館にある有名作家の作品も、(値段が安いので)自分でも所有できるという所にあります」 と話してくださったことがあります。 版画の購入に慣れてくると、今度は、「有名作家さんの版画程度の値段」で、アクリル画とか、水彩画などの一点モノも、混じって売っているということに気づいてきます。 そうすると、今度は、掘り出し物も見つけられるようになってくる。 そういうことになります。 それは、バーゲンセールで、ステキな靴や、バッグなんかと出会えたのと同じ気持ちですね。 バーゲンに出かけるついでに、絵も見て回ってやってください。 よろしくお願いします。 |
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