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011●誰に相談すればいいの?
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そうですねぇ。
これは、『買う前にどちらの作品にするのか相談したい』てことっすかね?
自分のサイフと相談っすかね?予算あれば、両方買えばいいし。
例えば、『エルメスのバッグ』と、『プラダのバッグ』どっちにしようか決められないとき、
アナタはどうしていますか?
お友達に聞いたり、雑誌の記事を集めたりしますよね。
ところが、『安売り店で買ったエルメスのバッグはニセみたいな気がする』
というときに、どうしますか?
自分でイロイロ調べたり、修理に出してみたり、質屋に持ち込んで、ホンモノかどうか、チェックしたりしますよね。
アート初心者は、ホンモノのアートかどうか、理解できない場合もあるんです。
アートの場合、あまり、そういう資料が充実していないんですよね。
(あいまいにしておくと、高い値段で、印刷物を買ったりする人が未だにいるので)
でもまあ、『ホンモノかニセモノ(印刷)』かというのは、かなりハッキリしています。
やはり、印刷物などをホンモノに混ぜて売ったりしていない、
筋のイイ画廊を自分で探し当てて、何度か足を運び、
お気に入りの一点を見つけるというのが一番だと思いますけどね。
個展とかの場合、作家さんが画廊にいることも多いですし、直接作家さんに、
どうやって作ったのか聞いてみるといいと思います。
印刷なら印刷、CGならCGと、教えてくれると思います。
筋のイイ画廊というのは、作家さんとタイアップして、直接個展を開いて販売していますから、ニセが入り辛いのです。
画廊が絵を大量に買い取って、在庫を抱えているようなところには、イロイロな作品が並んでいますけどね。
アタシは印刷かホンモノの木版画か見分けることが出来ますけど、
それでも、オフセットとシルクスクリーンは見分けることが出来ないのです。
何万枚も絵画を見ても、見分けられない位、オフセット印刷は精巧です。
自分も、一日体験などで、版画なら版画、水彩画なら、水彩画というのを習ってみるのも
一つの手ですよね。
自分で作ったことがあると、見間違えないです。
間違いなくホンモノを見分けることができるようになります。
一日教室というのは、あちこちのカルチャースクールで開かれていて、
結構安く参加できます。自分で描いちゃえば、3万円の絵の代金を節約できて、
バッグも買えるかもしれないしなあ。
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作家本人から買う
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作家さんは、さすがに印刷物売らないと思いますけどね。
最近は、コンピュータグラフィック(CG)をインクジェットで印刷して
販売している人とかも増えてきましたよね。
アタシは買いませんけどね。
やっぱ、狙うのであれば、水彩画とか、版画とか、油絵とか、クロッキーなんかを買いますね。
自分でもCG作品も作りますけどね、質感が薄っぺらくて、なんだか存在感が希薄なんですよね。
金の為に作っているなというキモチになります。
CGなんて、アタシにとっては、『無料で配布するから、勝手に印刷してくれ』って代物っす。
あと、自分でも絵が描けるのに、それを印刷して、手彩して売っている人も
ネットで見たことありますけどね、そういう作品も、2-3万程度なら、買ってもいいかなと思いますけどね、
10万円と言われたら、買わないです。
アタシなら、10万円あったら、1点モノの油絵を狙います。
その人がどんなに無名であっても、自分が気に入ったら、買いですから。
第一、そんなに気に入った絵となんか、そうそう出会えないモノなのです。
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でもまあ、最初にこのコラムを書いてから、もう20年も経過していますからね。
CGの時代もいよいよ到来ですよ。
アニメみたいな構成の絵をデジタルプリントして、
有名寺院が襖絵にしたりしていますからね。
大きなキャンバスに線だけデジタルプリントした絵を
お弟子さんが色を塗って、作家さんが最後に
仕上げて行くという現代アートの先生もいるみたいだし。
表現の方法は自由なんです。
アナタにも、ご予算があって、作家さんも頑張っているから
応援したいっていう人は、是非CG作品にも
チャレンジしてみてくださいね。
10年ぐらいは楽しめると思いますよ。
中古市場に売ろうとしたときに、画商さんが買い取ってくれるかは
判りませんけれども。
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自分で納得するまでは買わない
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心配性なアナタには、今ここで、ムリして絵を買うことはオススメしません。
アタシは、大学時代から、画廊を回るのが好きで、結構イロイロと見ています。
スペインでも一ヶ月程絵を見て回りました。(ヨーロッパは、学生は美術館は無料)
あのときには、ホントウに沢山の絵を見たなと思います。
その時には、絵の価値は判断出来なかったですけど、
目は肥やすことが出来たと思っています。
スペインでホームステイしたときに、お家の中に、ボッシュの『快楽の園』のレプリカ油絵が飾ってありました。
学生さんが、練習とアルバイトを兼ねて作った作品だと思います。
でも、アタシは、ホンモノじゃないかと、何度も見つめてしまいました。
ホンモノは、プラド美術館にありました。
ホンモノも見ましたけどね。学生さんが描いた、複製画も、イイ感じでした。
値段が安いのであれば、コッチでいいやというキモチでイッパイでしたけどね。
でも、どうしても失敗したくない人は、ムリに買わなければいいじゃないですか。
でもまあ、『心にいつも3万円』の余裕を持っておきましょう。(ヘソクリっす。)
気に入った絵があれば、3万円までなら、ポンと買っちゃいましょう。
そういうゆとりがあるとね、銀座に出るのも楽しいものです。
ちょっとイイ男に会ったら、『どうやってケータイ番号を聞くか考える』でしょう?
個展などで見るアートは一瞬の出会いということも多いのです。
『アート用へそくり3万円』何時でも『勝負パンツ』みたいな勢いで、
アンテナを伸ばしておくというのが大事です。
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こだわりを持つ
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やみくもに、アートを探すというのは、実は結構大変っすね。
例えばアタシの場合、『若い女性のヌードを中心に集めている』という収集コンセプトがあります。
あとは、価格は一枚当たり2万円以下っすね。
別に画材へのこだわりというのは余り無いのです。
でも、銅版画は自分でも作っているので、買った作品は、銅版画ばかりですね。
金を払う作品は、『自分には作れない』『自分の作品のレベルを上げたい』『どうやって作ったのか知りたい』
という理由で、自分の技術を上げるために買ったのがほとんどです。
あとは、交換とか、アタシはイイ人なので、お礼にもらったりとか、そういう方法で集めています。
アタシの絵を欲しがるアーティストは多いっす。
それは、『自分にはこの絵は描けないから』という理由が一番多いっす。
絵に個性があるってことなんだと思います。
絵を描いている人が、絵を収集しているということは余り多くありません。
でもまあ、版画などをやっていると、交換できるので、自然に集まってくるということはあります。
最近、イスの版画が2点になり、これからは、イスの絵も集めようかと思っています。
実物のイスと比較して、場所取らないんで。
そんなこんなで、絵を買うときに、『猫の絵にしよう。』とか、『花の絵にしよう』とか、
『抽象画にしよう』、『天使にしよう』など、自分のテーマに沿った作品探しというのをするのも、
コツかもしれません。
アタシは、画廊は結構見に行ってますけど、画廊の前に置いてある、
無料のポストカードで、ヌード系のは集めてます。
そんで、気に入ったら行ってみたりもします。
画廊巡りというのは、思いのほか大変で、見れば見るほど、
何を買えばいいのか迷ってしまうということもありますので、
作品のテーマを、ある程度絞り込むと、効率が良くなるという意味です。
『予算3万円額付き、猫の絵』などと決めて歩いていると、
ポコっと見つかったりするものです。
無ければ無いで、次回にチャレンジみたいな感じです。
あれでしょう。合コン行くにも、『医者系』とか、『弁護士系』とか、
『お笑い系』とか、『一部上場サラリーマン』とか、『外資系で勤務地はアメリカ』などと
ターゲット絞り込むでしょう。
その方が、効率いいってことでね。うふふ。(→あんまりイイ例じゃなかったかしらん?)
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追記(2021.6.)
最近は、リンゴのオブジェと、仏像、女神系が増えています。
林檎のコレクションは、自分の名前を「おじゃら りんご」に改名
したために、自然に集めるようになりました。
林檎の絵とか、オブジェを作っている人は思いのほか多いんです。
なので、予算の範囲でコツコツ集めています。
女神も、地震の転倒防止のため、ヒモに縛られながら何体か並んでいます。笑。緊縛系展示のような勢いです。
女神像は、黄金比と呼ばれている、ギリシア彫刻の典型的な美意識が踏襲されていますのでね。美しいオブジェに心が癒されます。
できれば、もう少し大きいのが欲しいので、絵で一発当てて、
大きな物件に引っ越すのが目標です。
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